津波シミュレータT-STOCを用いた可能最大級台風による名古屋港周辺の高潮浸水解析

  • 二村 昌樹
    株式会社ハイドロ総合技術研究所 研究開発センター
  • 川崎 浩司
    株式会社ハイドロ総合技術研究所(名城大学,大阪大学/大阪市立大学)
  • 村上 智一
    国立研究開発法人防災科学技術研究所 観測・予測研究領域 水・土砂防災研究部門
  • 下川 信也
    国立研究開発法人防災科学技術研究所 観測・予測研究領域 水・土砂防災研究部門
  • 飯塚 聡
    国立研究開発法人防災科学技術研究所 観測・予測研究領域 水・土砂防災研究部門

書誌事項

タイトル別名
  • NUMERICAL ANALYSIS OF STORM SURGE AROUND NAGOYA PORT BY POTENTIAL MAXIMUM TYPHOON USING TSUNAMI SIMULATOR “T-STOC”
  • ツナミ シミュレータ T-STOC オ モチイタ カノウ サイダイキュウ タイフウ ニ ヨル ナゴヤコウ シュウヘン ノ タカシオ シンスイ カイセキ

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抄録

<p> 2018年9月の台風21号により,大阪湾沿岸部では人工島や埋立地を中心に高潮・高波による浸水被害が発生した.将来的には地球温暖化により海水面の上昇や台風の強大化が危惧されており,可能最大級台風による浸水域の予測や防潮施設による減災効果の評価は重要であると考えられる.本研究では,高潮浸水解析用に改良した津波シミュレータT-STOCを用いて,名古屋港周辺を対象地域とする現在/将来気候下の可能最大級台風の高潮浸水解析を実施した.その結果,名古屋港においては伊勢湾台風を約2m上回る潮位となり,海抜ゼロメートル地帯を中心に広範囲で浸水が生じた.また,防潮扉の開閉を考慮した解析を実施した結果,防潮扉の閉鎖により堤内地の浸水開始時刻は遅くなるが,一方で高潮潮位が防潮壁を上回る場合は,浸水開始以降の避難時間の猶予は短くなるという知見が得られた.</p>

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