生物源炭酸塩に対する地球化学分析技術を駆使した 海洋炭素循環研究
-
- 窪田 薫
- 海洋研究開発機構
書誌事項
- タイトル別名
-
- Marine carbon cycle revealed by geochemistry of biogenic calcium carbonate
抄録
<p>海洋生物が生成する炭酸塩骨格は過去の海洋環境を反映する有用な記録媒体である。その代表的なものとして、サンゴ骨格・有孔虫殻・魚類耳石・二枚貝殻などが挙げられる。本講演では、発表者がこれまで行ってきた、これら炭酸塩骨格試料に対する地球化学分析を通じた古環境研究の成果について概観する。特に、もっとも精力的に取り組んできたホウ素同位体(δ11B)分析に焦点を当てる。ホウ素の含有量が炭酸塩骨格中で非常に小さいこと、実験中の汚染の影響を被りやすいこと、同位体の質量差が大きく同位体分別を起こしやすいことなどが原因で、δ11B分析は地球化学分析の中でも技術的に非常に難しいものの一つである。表面電離型質量分析計を用いたサンゴ骨格のδ11B分析や、マルチコレクター型ICP質量分析計を用いた浮遊性有孔虫殻のδ11B分析を通じた海洋炭素循環研究について紹介する。</p>
収録刊行物
-
- 日本地球化学会年会要旨集
-
日本地球化学会年会要旨集 66 (0), 153-, 2019
一般社団法人日本地球化学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390845702324750080
-
- NII論文ID
- 130007749184
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可