北海道南部噴火湾沖の定置網に混獲された幼ネズミイルカの卵巣組織像

  • 本間 義治
    新潟大学大学院医歯学総合研究科細胞機能講座顕微解剖学分野
  • 牛木 辰男
    新潟大学大学院医歯学総合研究科細胞機能講座顕微解剖学分野
  • 武田 政衛
    新潟大学大学院医歯学総合研究科細胞機能講座顕微解剖学分野
  • 松石 隆
    北海道大学大学院水産科学研究科資源管理講座

書誌事項

タイトル別名
  • Ovarian histology of a young harbor porpoise, Phocoena phocoena, caught off the coast of Funka Bay, southern Hokkaido

抄録

<p>2004年4月26日に、北海道南部噴火湾の臼尻沖に設置された定置網に、混獲されたが、回復することなく甲板上で斃死したネズミイルカ1体の成熟度を知るために、卵巣とその付属器官の組織像を観察した。双角子宮の卵管先端に付着した卵巣の皮質部は、原始卵胞と1次卵胞で占められ、髄質部には少数の2次卵胞と閉鎖卵が見られた。しかし、グラーフ卵胞は認められなかった。卵管の粘膜腺や、まだ短管状の子宮腹を構成する高柱状細胞には、AF陽性の分泌物が検出されなかった。したがって、この個体はまだ未熟卵巣をもっ幼体と判断された。</p>

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