通常の学級担任に対するクラスワイドな支援を用いた行動コンサルテーションの効果の検討 ―教師の支援行動の評価を含めて―

  • 森 一晃
    愛知県立春日台特別支援学校(現所属:愛知県立名古屋聾学校)
  • 岡村 章司
    兵庫教育大学大学院特別支援教育専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Behavioral Consultation to Promote Class-Wide Support for a Regular Elementary School Teacher
  • ツウジョウ ノ ガッキュウ タンニン ニ タイスル クラスワイド ナ シエン オ モチイタ コウドウ コンサルテーション ノ コウカ ノ ケントウ : キョウシ ノ シエン コウドウ ノ ヒョウカ オ フクメテ

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抄録

<p>本研究では、特別な配慮が必要な児童を含む小学3年生の通常の学級の担任に対して、行動コンサルテーションを実施した。本学級では、対象児を中心に、複数の児童において私語が多くみられた。そこで、コンサルテーションでは、手続き作成シートをもとに、担任を含めた教師らとの協議を通して、対象児の私語の機能を同定し、教師の意見を積極的に取り入れながら機能に基づいたクラスワイドな支援の計画を立案した。授業の振り返りでは、授業の録画や児童の行動変化を示すグラフを用いて、担任の支援行動と児童の変容との関連をフィードバックした。その結果、対象児の行動変容が確認され、担任はクラスワイドな支援を一貫して実施し、計画した内容以外の関連した支援を実施するようになった。以上のことから、クラスワイドな支援の実施において、ツールをもとに教師が計画立案に参画する協議、授業に関するモニタリング、校内の教師を含めた他者からの肯定的なフィードバックは、教師の主体的な取り組みを促すと考えられた。</p>

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 56 (3), 169-182, 2018-07-31

    一般社団法人 日本特殊教育学会

参考文献 (16)*注記

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