現在の数学科教科書のタスクタイプの分析
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- 松尾 勇希
- 広島大学大学院教育学研究科
書誌事項
- タイトル別名
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- Analysis of Task Types in Current Mathematics Textbooks
抄録
<p>本稿の目的は,中学校における数学科教科書のタスクタイプを分析することにより,教師によるタスクデザインへの示唆を得ることである.本稿では,タスクを学習者に知識の構築,およびそのプロセスを通じた能力の育成を目指して,何らかの目的を持って作られたものと捉える.そして,タスクタイプを導入型,定義・性質型,手続き型,活動型,適用型の5つのカテゴリーに分類し,分析・考察を行った.その結果,タスクタイプの視点から,活動型や適用型のタスクによりいかに知識を活用するかを生徒に考えさせる必要があることを指摘した.一方で,タスクの配列の視点では,複雑性や多様性を意識することによって,様々な考え方に触れつつ,能力の育成を目指すことができることに言及した.2つの視点からの考察を踏まえ,多様な考え方,幅広い方略やスキルの活用を狙うこと,教師の意図する目的や活動によってタスクを開発すること,教科書以外のリソースから教科書のタスクを補完することという点で教師によるタスクデザインへの示唆を導いた.</p>
収録刊行物
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- 日本科学教育学会研究会研究報告
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日本科学教育学会研究会研究報告 34 (3), 65-70, 2019-12-21
一般社団法人 日本科学教育学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390565134806682368
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- NII論文ID
- 130007769050
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- ISSN
- 18824684
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可