上腕骨小頭離断性骨軟骨炎症例に対する尺骨矯正骨切りによる腕橈関節除圧術の治療成績

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  • Clinical result of corrective osteotomy of the ulna for osteochondritis dissecans of the humeral capitellum

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抄録

腕橈関節の除圧を目的とする尺骨矯正骨切りを行うことで関節面の修復を試みた上腕骨小頭離断性骨軟骨炎症例の治療成績を報告する.調査対象となったのは7例(野球少年・右肘)であった.手術時の平均年齢は12.1歳,術後経過観察期間は平均35.6か月であった.手術は離断骨軟骨片の摘出と腕橈関節部の病巣掻爬を行い,尺骨矯正骨切りを追加した.骨片の固定には術中に変形矯正の操作を繰り返しできることから創外固定器を使用した.変形矯正量は主に角状に10°と5mm延長となっていた.創外固定器装着期間は平均10.1週であった.術後早期から自動での関節可動域訓練を開始し,平均肘関節可動域は術前屈曲118°伸展-35°が最終調査時には屈曲129°伸展-17°に改善していた.術前は全例で運動時痛を認めたが,5例は運動時痛なしとなり,利き手変更した1例以外は運動復帰していた.X線像では腕橈関節の関節裂隙は保たれていた.

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