低エネルギー電子線照射によるアモルファスGeSnの結晶化

  • 石丸 学
    九州工業大学大学院工学研究院物質工学研究系
  • 仲村 龍介
    大阪府立大学大学院工学研究科物質・化学系専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Low-Energy Electron-Beam Induced Crystallization of Amorphous GeSn
  • テイエネルギー デンシセン ショウシャ ニ ヨル アモルファス GeSn ノ ケッショウカ

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抄録

<p>材料が照射場に曝されると欠陥が導入され,欠陥蓄積に伴い構造変化が引き起こされる.照射環境下における材料の損傷過程は,「はじき出し効果」と「電子励起効果」によるものに大別される.電子線照射においては,加速電圧が高いときには前者が,低いときには後者が顕著になる.これらの効果は構造解析に対して負の影響を与えるため,電子顕微鏡観察に際しては極力避けるべきものである.一方,照射効果を利用することにより,通常の手法では実現することが難しい平衡状態から離れた材料の創製が可能である.本稿では,低エネルギー電子線照射によるアモルファスの結晶化を利用して,次世代フレキシブルディスプレイとしての応用が期待されている多結晶GeSn薄膜を,非熱的過程により作製した例を紹介する.</p>

収録刊行物

  • 顕微鏡

    顕微鏡 54 (3), 126-130, 2019-12-30

    公益社団法人 日本顕微鏡学会

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