玉原湿原の保全対策による水環境と植生の復元に関する研究 ―玉原湿原保全プロジェクト―

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書誌事項

タイトル別名
  • A monitoring of vegetation and water condition changes by management for the last 30 years ―Tambara Moor Conservation Project―

抄録

<p>群馬県の玉原湿原において,1990年代に行った乾燥化抑制対策の効果と,シカによる影響の実態を知るために,地下水位の季節ごとの測定と現存植生図の作製を行い,過去の調査結果と比較した.人工排水路への堰の設置と,湿原の中央部を横断していた木道の撤去,およびハイイヌツゲの継続的な刈り取りの結果,植物群落の分布には大きな変化がみられた.湿原中央部のハイイヌツゲを刈り取った範囲では,堰による地下水位の上昇によってハイイヌツゲの成長が抑制され,ヌマガヤ優占群落に変化していた.また,湿原西部では,木道の撤去によって外縁を流れる沢の水が斜面下部まで到達するようになり,ヌマガヤ優占群落が湿原植物を含む群落に変化していた.保全対策によって湿原植生が回復する傾向がみられた一方,シカが湿原内に侵入し始めており,ミズバショウ群落に深刻な被害が生じていた.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390565134815687808
  • NII論文ID
    130007784357
  • DOI
    10.32215/pronatura.28.0_36
  • ISSN
    21897727
    24320943
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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