再発難治性小児急性白血病に対するT細胞充満ハプロ移植

• 佐野 秀樹

  福島県立医科大学附属病院小児腫瘍内科

• 小林 正悟

  福島県立医科大学附属病院小児腫瘍内科

• 望月 一弘

  福島県立医科大学附属病院小児腫瘍内科

• 菊田 敦

  福島県立医科大学附属病院小児腫瘍内科

書誌事項

タイトル別名

• T-cell replete haploidentical stem cell transplantation for children with relapsed or refractory acute leukemia.

抄録

 ハプロ移植では，同種免疫反応による重篤な移植片対宿主病の発現，移植片拒絶などの移植後早期合併症死亡が多く，歴史的にhuman leukocyte antigen（HLA）一致ドナーからの移植が推奨されてきた。一方，同種免疫反応は強いgraft versus leukemia効果を誘導するため，再発・難治性白血病へのハプロ移植の応用が期待される。治療の進歩により小児急性白血病の予後は改善してきたが，予後不良因子を有する再発例，移植後再発や治療抵抗性白血病症例の予後は非常に不良である。これらの難治性急性白血病症例を対象として，我々は2009年～2016年にT細胞充満ハプロ移植を行った39例を後方視的に解析した。単一施設の成績だが，3年全生存率は45.1%±8.5%であり，3年無再発生存割合は33.8±7.9%であった。今後は多施設による臨床試験として前方視的に評価していくことが重要である。

収録刊行物

• Journal of Hematopoietic Cell Transplantation

  Journal of Hematopoietic Cell Transplantation 9 (1), 23-31, 2020

  一般社団法人 日本造血・免疫細胞療法学会

キーワード

• relapsed or refractory leukemia
• haploidentical stem cell transplantation
• T-cell replete
• Graft versus leukemia effect

詳細情報

• CRID: 1390846609792932480
• NII論文ID: 130007785169
• DOI: 10.7889/hct-19-012
• ISSN: 21865612
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/hct/9/1/9_19-012/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2020209064
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可