地方公共団体のオープンデータへの取組:統計データ公開のあり方の検討

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書誌事項

タイトル別名
  • Open data initiatives in local governments: Study on statistical data disclosure

抄録

<p>わが国のオープンデータへの取組みは,2012年のIT総合戦略本部による「電子行政オープンデータ戦略」の決定などを通じて政府主導で始まり,地方自治体にも広まりつつある。当該自治体の規模の大きさがオープンデータ化の進展に影響していることは公表されているデータから容易に推定されるが,規模に内在する要因を定量的に解明した先行研究は,これまでにない。この解明が本研究の第一の目的である。次に,従来から存在するホームページと新たなオープンデータの間の,データ重複の問題を考える。それらのサイトに類似した紛らわしいデータが存在すると,様々な問題を生じさせる可能性がある。そこで,地方自治体のデータ公開の実態を調査し,そこに潜む課題を明確にすることが第二の目的である。その際,人口統計データに焦点を当てた。我々は,先進自治体へのインタビュー調査,オープンデータ実態調査(総務省)の人口規模による差異解析,そして,人口統計データの公開状況調査という3段階の調査を経て,以下のことを発見した:(1)地方自治体のオープンデータ化の推進には,自治体の規模に加え,担当部署とプロセスが大きく関係していること,(2)ほとんどの自治体が既存のホームページをそのまま維持した状態で,新たにオープンデータのサイトを追加する形を取っていること,(3)両方のサイトでデータが内容的に重複しているにもかかわらず,それらのデータの同一・差異について明記していないところが多いこと。</p>

収録刊行物

  • 社会情報学

    社会情報学 8 (2), 79-94, 2019-12-31

    一般社団法人 社会情報学会

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390283659840586752
  • NII論文ID
    130007787079
  • DOI
    10.14836/ssi.8.2_79
  • ISSN
    24322148
    21872775
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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