<i>Candida albicans</i>とnon-<i>albicans Candida</i>種における細胞外分泌酵素の比較研究

DOI
  • 五十嵐 吉平
    文京学院大学大学院保健医療科学研究科
  • 眞野 容子
    文京学院大学大学院保健医療科学研究科 文京学院大学保健医療技術学部臨床検査学科
  • 古谷 信彦
    文京学院大学大学院保健医療科学研究科 文京学院大学保健医療技術学部臨床検査学科

書誌事項

タイトル別名
  • Comparative study of extracellular secretory enzymes in <i>Candida albicans</i> and non-<i>albicans Candida</i> species

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抄録

<p>カンジダ種は口腔粘膜,腸管等に常在する二形性真菌であるが,日和見病原体としても知られている。カンジダ症はC. albicansが最多であるが,近年ではノンアルビカンスカンジダ(non-albicans Candida; NAC)症も増加傾向にある。細胞外分泌酵素(extracellular secretory enzymes; ESE)は宿主組織障害,カンジダ種の成長促進に関わっている。本研究ではカンジダ種のESEであるアスパラギン酸プロテアーゼ(secreted aspartyl protease; SAP),ホスホリパーゼ(phospholipase; PL),エステラーゼ,ヘモリジン,フィターゼ測定用寒天平板を作製し活性値をPrice(1982)らの方法を改変した方法にて評価した。C. albicansは全てのESEで陽性を示した。C. glabrataはPL,ヘモリジン,エステラーゼを中心に活性を認め,SAP,エステラーゼは活性を示さなかった。C. tropicalisはほぼ全てのESEで陽性を示したが,一部の株に活性を認めなかった。以上のことより本検討で用いたカンジダ種がESEを産生し,宿主に侵襲を与える可能性があることが示唆された。また活性値は菌種によって変動があることが示唆された。</p>

収録刊行物

  • 医学検査

    医学検査 69 (1), 69-74, 2020-01-25

    一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会

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