食用廃油火山実験で描いた3,020枚の成層火山断面図に見られる傾向と特徴

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タイトル別名
  • Trends and Characteristics in 3,020 Stratovolcano Cross-Sections Drawn in a Volcanic Experiment Using Waste Food Oil
  • ショクヨウ ハイユ カザン ジッケン デ エガイタ 3,020マイ ノ セイソウ カザン ダンメンズ ニ ミラレル ケイコウ ト トクチョウ

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抄録

<p>神奈川県立生命の星・地球博物館では,溶岩として凝固剤を添加した食用廃油,火砕物として色砂を用いた成層火山作製実験の授業を行っている.授業では,参加者を班に分け,班ごとに一つの火山を作製し,完成後その火山を切断して断面の観察を行う.各参加者にはワークシートを渡し,実験前に予想断面図を,実験後にスケッチを描くこととした.延べ3,020枚のワークシートが回収され,これらの分析からいくつかの傾向が明らかになった.予想断面図において成層火山の外形が正しく描けるかについては,学齢の差は顕著ではなく,富士山がよく見えるという居住地域の依存性が大きかった.予想断面図の成層火山の内部構造については,小学校6年生で水平型の割合が高くなり,高校生で教科書型の割合が高くなったが,正しい実験型は学齢とともに増加した.スケッチにおいても外形,内部構造ともに正確さは学齢とともに高くなった.小学生に対して行ったアンケート調査では,理解度は小学校6年生が小学校5年生以下を含む集団より高くなり,項目別では地層ができたことが最も大きく増加した.</p>

収録刊行物

  • 地学教育

    地学教育 72 (2), 45-66, 2019-12-30

    日本地学教育学会

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