敗血症を繰り返したHCV・HBV・HIV共感染肝硬変の一例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of complicated recurrent sepsis with liver cirrhosis due to HCV, HBV, and HIV coinfection
  • 症例報告 敗血症を繰り返したHCV・HBV・HIV共感染肝硬変の一例
  • ショウレイ ホウコク ハイケツショウ オ クリカエシタ HCV ・ HBV ・ HIV キョウカンゾメ カンコウヘン ノ イチレイ

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抄録

<p>症例は53歳男性,右下腿蜂窩織炎を機にC型肝硬変を指摘されたが,その際にHBs Agは陰性.その後も感染源不明の敗血症性ショックを繰り返し,その都度抗菌薬の投与で軽快していた.初診から1年後に再度感染症で入院した際に,肝機能は徐々に悪化しており,若年でもあり肝移植を検討した.移植前検査においてHBV-DNA陽性,HIV陽性が判明し,そこでMSM(men who have sex with men)ということが判明し,同性間性交渉が3ウイルスの感染経路と推測された.その直後再び敗血症性ショックに陥り,初診から18カ月後に敗血症を契機とした肝不全で永眠された.3ウイルス共感染の致死率は高く極めて予後不良であり,比較的若年の非代償性C型肝硬変では,HIV共感染を念頭におき診療にあたる必要がある.</p>

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 61 (2), 61-66, 2020-02-01

    一般社団法人 日本肝臓学会

参考文献 (9)*注記

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