潰瘍性大腸炎におけるカルシニューリン阻害薬治療後の寛解維持治療としてのチオプリン製剤の有用性と限界

  • 山田 哲弘
    東邦大学医療センター佐倉病院内科学講座消化器内科学分野
  • 松岡 克善
    東邦大学医療センター佐倉病院内科学講座消化器内科学分野

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タイトル別名
  • Effectiveness and limitations of thiopurines as remission maintenance therapy after calcineurin inhibitor treatment in ulcerative colitis

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抄録

<p>カルシニューリン阻害薬としてCiclosporinとTacrolimusが,ステロイド抵抗性の中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入治療として用いられている.カルシニューリン阻害薬は高い寛解導入率を示すが,長期的には大腸全摘率が高いことから寛解維持治療としてチオプリン製剤が推奨されている.しかし,チオプリン製剤のみで長期に寛解維持ができる患者は約半数である.さらに,カルシニューリン阻害薬治療前にチオプリン製剤による寛解維持に失敗した既往のある患者ではその有用性が低いことも念頭に置く必要がある.すなわち,カルシニューリン阻害薬を開始するにあたっては長期的な寛解維持を見据えた治療戦略が必要である.</p>

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