妊娠19週で発症し化学療法によって正常分娩に至った急性骨髄性白血病

書誌事項

タイトル別名
  • Successful delivery after chemotherapy for acute myeloid leukemia diagnosed in the second trimester
  • 症例報告 第9回日本血液学会九州地方会 会長推薦演題 妊娠19週で発症し化学療法によって正常分娩に至った急性骨髄性白血病
  • ショウレイ ホウコク ダイ9カイ ニホン ケツエキ ガッカイ キュウシュウ チホウカイ カイチョウ スイセン エンダイ ニンシン 19シュウ デ ハッショウ シ カガク リョウホウ ニ ヨッテ セイジョウ ブンベン ニ イタッタ キュウセイ コツズイセイ ハッケツビョウ

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抄録

<p>症例は26歳女性。妊娠13週に感冒症状で近医受診し,16週の末梢血に芽球を指摘された。妊娠19週の骨髄検査で芽球33%を認め,急性骨髄性白血病と診断。妊娠継続下でdaunorubicinとcytarabineによる寛解導入療法を施行し,寛解が得られた。地固め療法1コース施行後,帝王切開にて児を出産した。術後1週間で地固め療法を再開した。血球減少期に骨盤内膿瘍を合併し,緊急開腹ドレナージ術にて軽快。以降,地固め療法を完遂した。原病は寛解を維持し,児の発育も順調である。妊娠合併白血病については,妊娠中期以降の化学療法は,胎児への催奇形性のリスクが少なく,妊娠継続での化学療法の実施が可能とされるが,使用薬剤の制限,輸血や予防投与等の支持療法,婦人科特有の合併症など,注意すべき点が多い。本邦からの報告も少数であり,貴重な1例として報告する。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 61 (3), 228-233, 2020

    一般社団法人 日本血液学会

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