日本企業のサステナビリティ目標設定に対する分析

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タイトル別名
  • Setting Sustainability Targets: Evidence from Japanese Companies
  • ニホン キギョウ ノ サステナビリティ モクヒョウ セッテイ ニ タイスル ブンセキ

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抄録

<p>本稿では、日本企業のサステナビリティ目標の設定状況について検討している。具体的には環境関連項目および社会関連項目の目標についてそれぞれの目標設定期間を2014年から2018年の5年間で比較しその傾向を分析している。また併せて2015年から2018年までの日本企業のSustainable Development Goals(SDGs)へのコミットメントの状況と17の目標それぞれへの対応状況について分析している。これにより企業のサステナビリティ目標について2020年や2030年などの特定の年度を対象に活動目標を設定していること、また通常の中期経営計画と比べ目標の改定の頻度が高くないことが示された。長期目標の設定について環境関連項目の目標については産業の影響がみられるものの、社会関連項目の目標については産業ごとの特徴はほとんどみられなかった。特徴的なものとして建設業の企業は環境関連項目および社会関連項目のいずれにおいても目標設定について高い開示割合と長期的な目標設定期間を示していた。SDGsについては2015年に国連で承認されて以来、日本企業もより積極的に企業経営に反映させようと進めてきてSDGsへのコミットメントを開示する企業数は増加してきている。ただしその活動として本業と近い製造責任や消費者責任に関する項目や地球温暖化に関連する項目に関する活動がより優先され取り組まれていた。これらを通じて本稿ではサステナビリティ目標の設定状況に関する研究に対して、特に企業の計画との関連でエビデンスを示すことで既存の研究に貢献を試みるものである。</p>

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