日本語による論理プログラミングの試み

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  • A Trial of Logic Programing in the Japanese Language
  • ニホンゴ ニ ヨル ロンリ プログラミング ノ ココロミ

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抄録

Prologはコンピュータプログラムをホーン節として構築し,バックトラックメカニズムを備えた背理法アルゴリズムを適用する論理プログラミング言語である. この論説は,主に日本語で書かれた自然言語コンピュータープログラミングのためのPrologの質素で実用的なアプリケーションが示される. 2つの異なるアプローチが用いられた.第1のアプローチではPrologの述語をベースにした日本語論理プログラミンを提案する.日本語の単語で書かれた質問を助詞で区分することによって,システム/ユーザ定義述語やシェルコマンド呼び出しを本体に含むルールの頭部と単一化する.とくに助詞「は」は知識の参照と知識の主張に活用される.第2のアプローチでは,日本語で書かれた文書から節プログラムを直接抽出する.「相続税の計算」を説明したサンプル文書からの自動抽出がデモンストレーションされた.さらに,第1のアプローチは否定,三段論法,および意味論的概念を組み込んで修正された.既知/未知,旧い/新しい情報,総記と対比が,「XはY」や「XがY」の形の文に対するpyログラムに組み込まれた.総記の「が」と対比の「は」については,語のペアの代替的関係からなるネットワークのゲーム理論的モデルにおける安定性条件を用いて説明された.さらに,総記や対比の認知機能とルール節の導出との類似が論じられ,また非単調推論におけるサーカムスクリプションと関連付けられた.関連分野として,認知的-社会的な文脈におけるエージェンシー関係が論じられた.

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