胎児の先天性神経筋疾患疑いから,母体に悪性高熱症を疑った超緊急帝王切開術の麻酔経験

  • 清水 礼佳
    日本赤十字社名古屋第二赤十字病院麻酔・集中治療部
  • 藤井 智章
    日本赤十字社名古屋第二赤十字病院麻酔・集中治療部
  • 寺澤 篤
    日本赤十字社名古屋第二赤十字病院麻酔・集中治療部
  • 杉本 憲治
    日本赤十字社名古屋第二赤十字病院麻酔・集中治療部

書誌事項

タイトル別名
  • Anesthetic Management for Emergency Cesarean Section Considering Risk of Malignant Hyperthermia

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抄録

<p>神経筋疾患を有する可能性がある患者の麻酔に際しては,悪性高熱症発症リスクを考慮した麻酔法の選択が望ましい.本症例は,分娩誘発後に胎児の高度遷延性一過性徐脈から超緊急帝王切開術となった.羊水過多や嚥下運動低下所見から,胎児に神経筋疾患の可能性が疑われることが術直前に産科医より伝えられた.多職種での迅速な連携のもと,母体に未発症の遺伝性神経筋疾患の可能性を考慮した迅速導入での全身麻酔を行い,良好に周術期を管理しえた.本症例のように希少なリスクを含む超緊急症例に対して安全な麻酔を提供するには,スタッフ間で綿密なコミュニケーションをとり,迅速に方針決定を行うことが重要である.</p>

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参考文献 (6)*注記

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