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抄録
<p>【背景】Chronic Expanding Hematoma(CEH)はしばしば悪性腫瘍との鑑別が困難となる.今回悪性腫瘍を疑い広範切除術を施行したCEHの一例を経験したので報告する.【症例】50歳男性で,既往歴に特記事項なく,3年前より右大腿外側の腫瘤を自覚した.徐々に増大し,自壊・出血をきたしたため近医を受診し,右大腿部悪性軟部腫瘍が疑われ,当科紹介となった.MRIでT1・2共に低~高信号が混在し,辺縁が不均一に造影されていた.FDG-PETでは辺縁にのみ軽度集積していた.針生検で壊死組織のみを認めたが,経過より悪性腫瘍を疑い広範切除術を行った.切除により広範な皮膚欠損を生じたため,人工真皮で被覆し,術後5週で分層植皮を行った.病理診断はCEHであった.【考察】悪性腫瘍の中には血腫を伴うものも存在し,CEHとの鑑別が困難となる場合が多い.病歴と画像所見をもとに総合的に判断する必要がある.</p>
収録刊行物
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- 整形外科と災害外科
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整形外科と災害外科 69 (1), 30-34, 2020-03-25
西日本整形・災害外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390285300154827776
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- NII論文ID
- 130007837926
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- ISSN
- 13494333
- 00371033
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可