骨リモデリングと血液凝固系・凝固制御系のクロストーク

• 秋田 展幸

  鈴鹿医療科学大学医用工学部

• 吉田 格之進

  市立伊勢総合病院

• 鈴木 宏冶

  鈴鹿医療科学大学薬学部

• 林 辰弥

  三重県立看護大学看護学部

書誌事項

タイトル別名

• Crosstalk between bone remodeling and blood coagulation-anticoagulation system

抄録

骨リモデリングは，骨芽細胞と破骨細胞が相互に密接に関わる制御システムである．骨では，骨芽細胞による骨形成と破骨細胞による骨吸収が恒常的に行われており，この機能的に相反する性質を持つ細胞のバランスによって骨のホメオスタシスが保たれている．骨の基質蛋白質の一つであるオステオカルシンの合成にはビタミンKが必要とされる．同様に，血液凝固因子や凝固制御因子の一部についても，それらの蛋白質の翻訳後の修飾にビタミンKが必要とされる．最近，ビタミンK依存性凝固制御因子の一つであるプロテインCの活性型である活性化プロテインC（activated protein C: APC）が骨芽細胞の増殖を促進し，また破骨細胞の分化を抑制することにより，骨リモデリングを制御・調節することが明らかになった．本稿では，骨リモデリングとその制御に密接に関わる血液凝固系のクロストークについて，筆者らの研究結果も含めて概説する．

収録刊行物

• 日本血栓止血学会誌

  日本血栓止血学会誌 31 (3), 316-324, 2020

  一般社団法人 日本血栓止血学会

キーワード

• bone remodeling
• osteoblasts
• osteoclasts
• blood coagulation
• activated protein C

詳細情報

• CRID: 1390285300165701760
• NII論文ID: 130007856227
• DOI: 10.2491/jjsth.31.316
• ISSN: 18808808
• ISSN: 09157441
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsth/31/3/31_2020_JJTH_31_3_316-324/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2021150801
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可