耳小骨奇形に対する高精細4K内視鏡システムを用いた経外耳道的内視鏡下アブミ骨手術

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  • Transcanal stapedotomy with 4K ultra-high definition endoscope for congenital malformations of middle ear

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抄録

<p>我々の施設では2016年以降,耳硬化症および耳小骨奇形の全症例に対して経外耳道的内視鏡下耳科手術によるアブミ骨手術を行っており,2017年12月からは高精細4K内視鏡システムと4K対応55インチモニターを導入している.このうち,複雑な奇形ゆえに定形的な術式をとることができなかった2例について,本システムを用いた手術治療の経験を報告する.1例目では鼓室部で顔面神経が分岐して二股となっており,一方はアブミ骨底板直上を走行していた.高精細4K内視鏡による詳細な観察で,二股となった顔面神経の間に底板のわずかなスペースを見つけピストンを挿入した.2例目ではキヌタ骨長脚が太く短いためにピストンのループ部分を固定することができず,様々な角度から観察しながらキヌタ骨長脚に裏面を除いた約2/3周の溝を作成し,ピストンを固定した.高精細な映像および様々な角度から詳細に観察することができる4K内視鏡システムは,非定形的なアブミ骨手術の際にも応用可能だと思われた.</p>

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