マツ枯死木のくん蒸処理方法の違いによるガス濃度の経過と殺虫率の差異

DOI
  • 川口 エリ子
    鹿児島県森林技術総合センター
  • 米森 正悟
    鹿児島県森林技術総合センター
  • 江崎 功二郎
    石川県農林総合研究センター林業試験場
  • 前原 紀敏
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 相川 拓也
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所
  • 小澤 壮太
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所
  • 中村 克典
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所

書誌事項

タイトル別名
  • Difference in gas density and <i>Monochamus alternatus</i> mortality by different fumigation treatment of dead pine logs

抄録

<p>マツノマダラカミキリの駆除方法で代表的なものとして、くん蒸処理がある。くん蒸処理は、地面に直接丸太を集積し、その上からシートをかぶせる方法(以下、かぶせ式)が一般的であるが、石川県では地面に広げたシートの上に丸太を集積し、シートで丸太を包み込む全面被覆式が採用されてきた。かぶせ式の場合、薬剤が土壌に逸失し殺虫率が劣るのではないかとの懸念がある。そこで両方式でくん蒸処理を行い、処理後の丸太を割材して、材内のマツノマダラカミキリ幼虫の生死を調査した。また、被覆内のMITCガスの濃度をくん蒸開始2時間、1日、3日、7日、15日後に測定した。なお、調査は、畑地(鹿児島県森林技術総合センター内苗畑)および火山灰地(桜島)の2カ所で行い、くん蒸にはキルパー40を被覆内容積1m3あたり0.75 L使用し、くん蒸期間は15日間とした。その結果、両調査地、両方式ともに幼虫の死亡率は高く、畑地のかぶせ式および畑地の全面被覆式で1頭ずつの生存を確認したが、それ以外は全て死亡していた。被覆内のガス濃度は、調査地や被覆方式に関わらず2時間後または1日後にピークを示し、その後は減少したが、土壌への逸失を示すような差はみられなかった。</p>

収録刊行物

詳細情報

  • CRID
    1390285300178242304
  • NII論文ID
    130007880502
  • DOI
    10.11519/jfsc.131.0_198
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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