状態空間モデルを用いた眼球運動追跡

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タイトル別名
  • Tracking of the fixation eye movement using state-space model

抄録

<p>眼球は視野内の一点を凝視している場合においても、固視微動と呼ばれる不随意性の微小な運動が絶えず行われている。固視微動は主に跳躍的な運動であるマイクロサッカード成分、ゆっくりとした変動を行うドリフト成分、微小かつ高周波成分のトレマー成分の3 種類から構成されている。近年、固視微動には視野を確保する機能だけではなく、マイクロサッカード制御系が、注意のような認知機構の影響下にあることを示す証拠が数多く報告されており,固視微動の特性を知ることは、人の認知機構を知る上で重要な指標となる.本研究報告では固視微動を状態空間モデルによってモデル化し、状態空間モデルの状態推定することで固視微動成分の分離と追跡を行う新たな方法を提案した.その結果,マイクロサッカードのオーバーシュートやアンダーシュートも含めて精度良く固視微動を追跡することが可能であった.また,固視微動追跡の予測中央値ならびにベイズ予測区間を用いるマイクロサッカード検出法を新たに提案した.本マイクロサッカード検出法は,平滑化微分と閾値によってマイクロサッカードを検出する従来方法に比べ,マイクロサッカードに現れるオーバーシュートやアンダーシュートが考慮された精度の高いマイクロサッカード検出が可能であり,また検出率も高かった.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual58 (Abstract), 159-159, 2020

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390003825204139264
  • NII論文ID
    130007884855
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual58.159
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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