成人ADHD脳活動指標の取得に適した認知タスクの開発

DOI
  • 徐 悠香
    芝浦工業大学大学院 理工学研究科 システム理工学専攻
  • 新岡 陽光
    中央大学 理工学部 人間総合理工学科 都市人間環境学専攻
  • 檀 一平太
    中央大学 理工学部 人間総合理工学科 都市人間環境学専攻
  • 佐藤 大樹
    芝浦工業大学大学院 理工学研究科 システム理工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Development of Cognitive Task for Measuring Brain Activity of Adult ADHD

抄録

<p>現在の注意欠陥・多動性障害(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder :ADHD)診断法では,経験を積んだ主治医による判定が中心だが,より客観的評価方法の開発が望まれている.ADHDの主症状である行動抑制阻害には,前頭葉や前帯状皮質が関係していることが知られているため,近年では無侵襲の脳機能イメージング技術を使用した評価法の開発が進められている.例えば,先行研究では行動抑制を司る脳機能を測定する認知課題としてGo/Nogo課題(以下GNG課題) を用いて,ADHD児と健常児を対象にGNG課題遂行中の脳活動を近赤外分光法(functional Near-infrared spectroscopy:fNIRS)を用いて比較実験を行った.その結果,健常児とADHD児での右半球中前頭回・下前頭回での脳活動の差が明らかになった.この知見を成人ADHDへ応用するにあたって,従来のGNG課題では成人にとって簡単すぎると考えられたため,本研究ではGNG課題を成人向けに最適化することを目的とした.従来のGNG課題を2-stimulus条件(2S条件),3種類の刺激から構成される新しいGNG課題を3-stimulus条件(3S条件)とし,成人被験者30人を対象に各条件での課題遂行中の脳活動をfNIRSで計測した.その結果,3S条件では右半球中前頭回の脳活動を感度良く計測できることを確認した.この結果は,新しいGNG課題が成人の前頭葉活動計測に適した難易度を持つことを示す.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual58 (Abstract), 432-432, 2020

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390848250134483328
  • NII論文ID
    130007885151
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual58.432
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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