労働時間をめぐるルールについての一試論

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タイトル別名
  • An Essay on Rules Concerning Working Hours

抄録

<p> 労働基準法と労働協約・労使協定といった労働時間を定める基本的ルールは労働時間の下限と上限を決めているだけである。個々の労働者が実際に何時間,働くのかを決めるのは工場やオフィスなどの職場に課せられた事業計画と配置された要員数であると考えられる。要員数の算定方式には戦略アプローチ,財務アプローチ,業務量アプローチ,目標直間比率などいくつかのアプローチがあり,業務量アプローチ以外のアプローチによって算定された要員数は職場に課せられた事業計画を遂行するのに必要な人員数に満たないことがありうる。この場合,長時間労働が常態化するおそれがあるが,日本企業では通常,それを是正する力が働きにくいことを指摘する。その背景には日本の労働者の多くがPlan-Do-Check-Actionサイクルに巻き込まれながら働いていることがあると思われる。こうした状態から脱出するための有効な施策として,職場の労働組合による規制があるのではないかと仮説的に指摘する。</p>

収録刊行物

  • 社会政策

    社会政策 10 (1), 38-45, 2018-06-30

    社会政策学会

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390285300181100544
  • NII論文ID
    130007885305
  • DOI
    10.24533/spls.10.1_38
  • ISSN
    24332984
    18831850
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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