都市自治体における地域福祉行政の形成に関する研究 : 芦屋市地域福祉課の事例分析を中心に

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  • 都市自治体における地域福祉行政の形成に関する研究
  • トシ ジチタイ ニ オケル チイキ フクシ ギョウセイ ノ ケイセイ ニ カンスル ケンキュウ : アシヤシ チイキ フクシカ ノ ジレイ ブンセキ オ チュウシン ニ
  • -芦屋市地域福祉課の事例分析を中心に-

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Abstract

本研究では、制度の狭間支援と地域支援とを進める課題を有する都市自治体が、その推進組織として地域福祉行政をどのように形成するのか、その条件を明らかにする。地域福祉行政の形成を分析する研究の枠組みとしては、先行研究の検討を踏まえて、「A:組織整備」「B:計画推進」「C:人材育成」の3要素を取り上げ、その形成への個々の作用と相互作用を分析する。分析においては、兵庫県芦屋市地域福祉課の展開を中心に事例分析を行うが、ヒアリング調査や各種委員会等の参与観察を採用し、地域福祉課の庁内・庁外との連携等の時間的経過に注目する。芦屋市における地域福祉行政の形成について、概ねB→A→Cへと展開する3ステージとして整理し、次の5点の条件を考察した。①組織整備による地域福祉行政の専門性の確保(制度の狭間支援におけるアドボカシーの役割とそれに基づいた地域との協働)、②地域福祉計画の持続的な取組を根拠とした体制整備、③庁内と地域(庁外)が連動する地域福祉人材育成、④都市行政改革への貢献と促進、⑤国の政策に先行する地域福祉行政の模索、である。 結論としては、①地域福祉行政の形成に関する分析枠組みの応用可能性、②庁内連携等の既存の行政体制の限界を越えるイニシャティブの発揮と行政内部の動機の集約化、③制度の狭間支援と地域支援との相互作用的な展開による地域福祉行政の専門性確保、④多様な主体との協働を推進する行政改革への展開可能性、を示す。

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