2型糖尿病モデルdb/dbおよびKK-Ayマウスの腎臓における高脂肪食摂餌の影響

DOI
  • 山口 彩音
    東京農業大学大学院 農学研究科 食品安全健康学専攻
  • 美谷島 克宏
    東京農業大学大学院 農学研究科 食品安全健康学専攻 東京農業大学大学院 農学研究科 食品栄養学専攻 東京農業大学 応用生物科学部 食品安全健康学科
  • 宇野 絹子
    東京農業大学大学院 農学研究科 食品栄養学専攻
  • 杉本 実紀
    京都大学大学院 農学研究科 応用生物科学専攻 生体機構学分野
  • 黒木 楓子
    京都大学大学院 農学研究科 応用生物科学専攻 生体機構学分野
  • 西田 芽衣
    京都大学大学院 農学研究科 応用生物科学専攻 生体機構学分野
  • 小郷 智記
    京都大学大学院 農学研究科 応用生物科学専攻 生体機構学分野
  • 煙山 紀子
    東京農業大学 応用生物科学部 食品安全健康学科
  • 篠原 雅巳
    日本クレア株式会社 東京AD部
  • 中江 大
    東京農業大学大学院 農学研究科 食品安全健康学専攻 東京農業大学大学院 農学研究科 食品栄養学専攻 東京農業大学 応用生物科学部 食品安全健康学科
  • 太田 毅
    京都大学大学院 農学研究科 応用生物科学専攻 生体機構学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of high fat diet on kidney in db/db and KK-Ay mice

抄録

<p>【目的】高脂肪食の摂餌による腎臓への影響を肥満2型糖尿病モデルであるdb/db及びKK-Ayマウスを用いて検討した。</p><p>【材料・方法】4週齢の雄性db/db及びKK-Ayマウス、対照群としてC57BL/6JマウスにCE-2(BD:基礎食)、Quick Fat (QF:高脂肪食)及びWestern Diet (WD:QF+コレステロール2%添加)を8週間自由給餌させた。飼育期間終了後に採血し、剖検並びに諸臓器を採取し、各種解析を実施した。</p><p>【結果】いずれの系統もQFないしWDで体重増加傾向を示した。摂餌量は、両病態群で高値を示し、db/dbではBDに対し両脂肪食群でさらに高値で推移した。KK-Ayでは餌による差が見られなかった。血糖値は、両病態群で高く、特に、db/dbで高かった。KK-AyではQFでやや高値を示した。血中インスリン濃度は、db/dbが対照群と同程度であった。KK-Ayでは明らかな高値を示したが、その内QFでやや低かった。尿中蛋白量は、両病態群で高値を示し、特に、KK-Ayで高かった。両病態群ともにBDと比較し、両脂肪食群でさらに高値を示した。病理組織学的検査では、糸球体のメサンギウム増殖が、KK-Ayの全ての餌で見られた。ごく軽度の尿細管拡張及び尿円柱が、KK-Ayの全ての餌で見られた。遠位尿細管のArmanni-Ebstein病変は、db/dbの両脂肪食群のみで観察され、QFでより顕著な変化を示した。KK-AyではBDのみで軽度に観察された。近位尿細管上皮の脂肪変性が、KK-Ayの全ての餌で観察され、両脂肪食群でより顕著となった。これは、対照群及びdb/dbでは両脂肪食群のみで観察された。</p><p>【考察】以上の結果から、インスリン抵抗性が明らかなKK-Ayにおいて、腎臓に対する高脂肪食の影響が顕著となった。現在、その機序の解明を進めている。</p>

収録刊行物

詳細情報

  • CRID
    1390285697591632512
  • NII論文ID
    130007898383
  • DOI
    10.14869/toxpt.47.1.0_p-45s
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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