流路内に設置したオリフィスが二液混合特性に及ぼす影響

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  • Influence of Orifice Installed in Channel on Two Liquids Mixing Characteristics
  • リュウロ ナイ ニ セッチ シタ オリフィス ガ ニエキ コンゴウ トクセイ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

<p>主として層流条件下で運用される小規模のフローリアクターに組み込む単純な構造の混合部として,並流二重管型混合部の下流にオリフィスを設置し,その混合特性への影響を検討した.混合部での二液の混合特性を,環状部と内管の流量比が100 : 1, レイノルズ数が4000以下の領域でVillermaux–Dushman反応から求められるSegragation factorにより評価した.検討したパラメータは,オリフィス径,流体の全流量(環状部と内管からの流量の和)である.その結果,内管出口のすぐ下流にオリフィス板を設置するだけで,層流条件下であっても極めて良好な二液混合特性を示すことがわかった.同じ流量条件であれば,オリフィス径は小さいほど混合特性は良好だった.さらに,流量の増大とともに混合特性は向上した.オリフィス板の設置による混合特性改善の理由を探るために,混合特性評価実験と同じ条件で,色素で着色した水を内管から供給し,管内の流動状態を可視化した.その結果,オリフィス通過時の噴流と周囲流体との境界に形成される剪断層からの渦ならびに噴流自体の乱流要素が混合拡散に大きく寄与しているものと考えられた.条件によっては既存のマイクロミキサーに匹敵する混合性能が得られることを明らかにした.</p>

収録刊行物

  • 化学工学論文集

    化学工学論文集 46 (5), 135-141, 2020-09-20

    公益社団法人 化学工学会

参考文献 (16)*注記

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