高圧分光分析法: 機能性分子・超分子への適用

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タイトル別名
  • Hydrostatic-pressure Spectroscopy: Application to Functional Molecules and Supramolecular Assemblies
  • コウアツ ブンコウ ブンセキ ホウ : キノウ ショウブンコ ・ チョウブンシ エ ノ テキヨウ

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抄録

<p>高圧分光分析法は,等方的な静水圧等による加圧により摂動を受けた原子・分子の分光学的測定法である.溶液の静水圧効果に限っていえば1960年代頃から報告されてきてはいるが,進展著しい近年の機能性分子類の圧力効果についてはまだまだ未開拓であろう.特に,超分子系では体積変化(ΔV)が大きいことが容易に予想できるため,加圧によってこれまでにない物性を引き出せると考えられる.このような考えに基づき,著者らは,静水圧を印加した機能性分子や超分子類の高圧分光を測定した.ΔVが大きい系においては,溶媒和に基づくコンフォメーション変化を観測することができた.また,本分光分析法を分子認識系,指示薬,感圧センサーへと適用範囲を拡大した.この結果,静水圧変化に伴う分子内から分子間に至るΔVや,基底状態から励起状態過程までをも包括的に制御できた.本稿では,著者らが最近行ってきた高圧分光分析の結果について紹介する.</p>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 69 (10.11), 607-617, 2020-10-05

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (1)*注記

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