若手内観面接者の面接者としての困難に関する探索的検討

  • 高橋 美保
    東京大学大学院教育学研究科臨床心理学コース
  • 李 暁茹
    復旦大学社会発展と公共政策学院心理学コース

書誌事項

タイトル別名
  • An Examination of the Difficulties of a Novice Naikan Therapist: Developing a Therapist Education Program
  • 若手内観面接者の面接者としての困難に関する探索的検討 : 教育プログラム開発のために
  • ワカテ ナイカン メンセツシャ ノ メンセツシャ ト シテ ノ コンナン ニ カンスル タンサクテキ ケントウ : キョウイク プログラム カイハツ ノ タメニ
  • -教育プログラム開発のために−

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抄録

<p> 内観面接者の資格制度の確立を受け、内観面接者が学ぶべき教育プログラムを検討する必要がある。本研究では、面接経験10年以内の中堅面接者5名を対象に半構造化面接を行い、若手内観面接者としてどのような困難を体験しそれに対処してきたかを尋ね、分析を行った。その結果、「面接者になる」「内観の構造」「面接者としてのあり方」「面接者自身の体験」「心理職としての体験」「内観者への対応」の6つのカテゴリが抽出された。その内容から、内観面接者としての適性とその判断の仕方を明確にすること、内観の構造が持つ援助的意味を明確にすること、内観の本質を改めて明確にして一定の共通理解を提示すること、面接の恐さやリスクの認識を持ち不断の自己省察に努めること、臨機応変な柔軟な対応も含め内観者に対する具体的な対応の方法を提示することの重要性が示唆された。これらが初心者向けの教育に取り入れられるとともに、継続的支援として面接者間のスーパービジョン・コンサルテーションシステムの構築が有効と考えられた。</p>

収録刊行物

  • 内観研究

    内観研究 26 (1), 33-45, 2020-09-01

    日本内観学会

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