AML幹細胞

  • 合山 進
    東京大学大学院 新領域創成科学研究科 先進分子腫瘍学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Acute myeloid leukemia stem cells from genomic and immunological perspectives
  • AML幹細胞 : ゲノム学および免疫学との融合
  • AML カンサイボウ : ゲノムガク オヨビ メンエキガク ト ノ ユウゴウ
  • —ゲノム学および免疫学との融合—

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抄録

<p>急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia, AML)に,マウスへの生着能を持つ幹細胞様の細胞:白血病幹細胞が存在することは,四半世紀前に行われた異種移植実験で証明された。それ以降多くの研究成果が蓄積し,白血病幹細胞の多様な特性が解明されてきた。造血幹細胞にinitiating変異が入ると幹細胞活性が増強した前白血病幹細胞になり,長い年月をかけて体内で少しずつ増加する。前白血病幹細胞はさらにほかのドライバー変異を獲得して,複数のサブクローンで構成されるAMLを発症する。それぞれのサブクローンに存在する白血病幹細胞の性質はクローン毎に少しずつ異なっており,治療抵抗性や再発の原因となる。また一部のAML幹細胞は,腫瘍免疫からの攻撃を免れる仕組みを持つことも判明した。本稿では,ゲノム学や免疫学の視点を取り入れた最新のAML幹細胞研究について紹介する。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 61 (9), 1130-1137, 2020

    一般社団法人 日本血液学会

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