Community-based intervention for prevention of elderly depression

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  • 高齢者のうつ病予防のための地域介入

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熊本県においては、従来から山間部の県境地域で自殺率が高いことが知られており、平成19 年度からは球磨郡あさぎり町をモデル地域に指定して、3年間の地域自殺対策事業を推進した。熊本大学神経精神科では、平成20 年度から、高齢者のうつ病予防を目的とした地域介入を行うことで、当該事業に関わり、県のモデル事業が終了した後も現在まで継続している。 高齢者のうつ病スクリーニングでは、3年間で町全体の高齢住民を網羅するように3地域に分け、「こころの健康アンケート」を郵送し、回答のあった住民の中から、GDS(Geriatric depression scale)陽性者、経済的な心配の強い者、希死念慮のある者をスクリーニング陽性者とし、2次の面接調査の案内を郵送し、来場者に対し精神科医複数名で面接を行い、必要に応じ役場保健師へ繋いでいる。毎年、役場と地元医師会との保健会議の場を借りて調査結果を報告しており、地元医師らの理解も得られてきている。 うつ病の出現率は0.3%~ 2.7%で推移しており、わが国における先行研究とほぼ同様の値で経過している。一方、2次調査の参加率が年々減少傾向にあり、平成26 年度からは2次調査への不参加者に対する電話調査を開始し、保健師と連携した対応を開始している。今回、これまでの取組みについて紹介すると共に、いくつかの興味深い知見についても述べたい。

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