悪性腫瘍患者に発症した静脈血栓塞栓症の特徴と予後因子の検討

• 露木 肇

  浜松医療センター血管外科 浜松医科大学第二外科・血管外科

• 山本 尚人

  浜松医療センター血管外科

• 海野 直樹

  浜松医療センター血管外科 浜松医科大学第二外科・血管外科

• 犬塚 和徳

  浜松医科大学第二外科・血管外科

• 佐野 真規

  浜松医科大学第二外科・血管外科

• 片橋 一人

  浜松医科大学第二外科・血管外科

• 矢田 達朗

  浜松医科大学第二外科・血管外科

• 嘉山 貴文

  浜松医科大学第二外科・血管外科

• 山中 裕太

  浜松医科大学第二外科・血管外科

• 遠藤 佑介

  浜松医科大学第二外科・血管外科

• 竹内 裕也

  浜松医科大学第二外科・血管外科

書誌事項

タイトル別名

• Characteristics and Prognostic Factors of Venous Thromboembolism in Cancer Patients

抄録

【はじめに】悪性腫瘍患者の予後改善に伴い静脈血栓塞栓症（VTE）を発症する患者も増加してきており，悪性腫瘍患者に発症したVTE患者の予後や特徴を検討した．【対象と方法】2005年4月から2018年3月に経験したVTE 725人中活動性悪性腫瘍を合併していた患者（CAT）322人を，悪性腫瘍非合併患者（nonCAT）403人と比較した．【結果】性別はCAT 女性156人・男性166人，nonCAT 女性132人・男性271人であった．深部静脈血栓症（DVT）部位は中枢型，末梢型の頻度において差を認めなかったが，左・右・両側で分けるとCATでは両側症例が多い傾向があった．CATでは有意に無症状DVT/PTEが多かった．CAT群でVTE診断後の全生存を比較すると，D-dimer高値（6 µg/mL以上）はCAT発症時の転移・再発の存在と同様有意な予後不良の予測因子であった．【考察】CAT患者ではさまざまなVTEの要因が予後予測因子となっており，悪性腫瘍診療においてCATは重要である．

収録刊行物

• 静脈学

  静脈学 31 (3), 153-159, 2020-12-25

  日本静脈学会

キーワード

• 深部静脈血栓症
• 静脈血栓塞栓症
• 肺血栓塞栓症
• 癌関連血栓症

詳細情報

• CRID: 1391975831222797184
• NII論文ID: 130007960324
• DOI: 10.7134/phlebol.20-15
• ISSN: 21865523
• ISSN: 09157395
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/phlebol/31/3/31_20-15/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2021107056
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可