場面によって異なる再帰性発話を呈した重度失語例
書誌事項
- タイトル別名
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- An aphasic patient with two types of recurrent utterance
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抄録
<p>多発性脳梗塞により再帰性発話を呈した重度失語例の発話特徴について検討した.症例は81歳右利き女性.発症当初は全失語で,「ぱんぱんぱーん」という再帰性発話がみられたが,回復過程で「じんちゃ,ばんちゃ」が常同的に表出されるようになった.経過とともに「ぱんぱんぱーん」は自発話では徐々に減少したが,口形を意識させた復唱や指示による口腔運動のように口腔運動自体に意識が向きやすい課題では残存した.一方,「じんちゃ,ばんちゃ」は自発話や呼称のように喚語を要する場面を中心に出現し,経過とともに減少した.本例でみられた再帰性発話は回復過程で変化し,出現する場面が異なることが特徴と考えられた.</p>
収録刊行物
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- 神経心理学
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神経心理学 36 (4), 208-216, 2020-12-25
日本神経心理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1391412881281278720
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- NII論文ID
- 130007966650
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- ISSN
- 21899401
- 09111085
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可