内耳奇形小児例の人工内耳マップの特徴

  • 諸頭 三郎
    神戸市立医療センター中央市民病院耳鼻咽喉科
  • 山崎 朋子
    神戸市立医療センター中央市民病院耳鼻咽喉科
  • 玉谷 輪子
    神戸市立医療センター中央市民病院耳鼻咽喉科
  • 藤井 直子
    神戸市立医療センター中央市民病院耳鼻咽喉科
  • 山崎 博司
    神戸市立医療センター中央市民病院耳鼻咽喉科
  • 藤原 敬三
    神戸市立医療センター中央市民病院耳鼻咽喉科
  • 内藤 泰
    神戸市立医療センター中央市民病院耳鼻咽喉科

書誌事項

タイトル別名
  • Characteristics of cochlear implant programming in children with inner ear malformations.

この論文をさがす

抄録

<p>要旨: 2004年から2020年までに当科で人工内耳手術を行い, 2年以上経過観察した, common cavity (CC群) 9例9耳, incomplete partition type I (IP-I群) 12例12耳, incomplete partition type II (IP-II群) 11例11耳の計32例32耳と, 対照群として設定した GJB2 遺伝子変異による小児症例19例19耳の人工内耳マップの特徴や語音聴取成績との関連を検討した。</p><p> IP-II 群の人工内耳マップでは, 使用電極の減少や顔面神経刺激は認められず, ラウドネス知覚に必要な電荷量も対照群と有意差はなく, 語音聴取も良好であった。IP-II 群では, 蝸牛正常例と同じマップの作成手法が相応であると考えられた。一方, CC 群や IP-I 群の8例の人工内耳マップで, 聴性反応が得られず使用電極の減少がみられた。ラウドネス知覚に必要な電荷量は対照群と比較して CC 群で同等なものから最大で5倍, IP-I 群で同等から最大で2.5倍の大きさが必要であった。そして CC 群や IP-I 群の語音聴取成績ではばらつきがあるものの, 全例で60%以上の単語聴取成績が得られた。</p>

収録刊行物

参考文献 (13)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ