非機能性下垂体腺腫の理解と治療戦略

  • 藤尾 信吾
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科脳神経外科学 鹿児島大学病院下垂体疾患センター
  • 吉本 幸司
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科脳神経外科学 鹿児島大学病院下垂体疾患センター

書誌事項

タイトル別名
  • Management of Clinically Non-Functioning Pituitary Adenomas

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抄録

<p> 下垂体腺腫は2017年のWHO組織分類で, ホルモン産生能に加え腫瘍の分化系統も交えて再分類されることになった. 非機能性下垂体腺腫は全下垂体腺腫の約半数を占め, 視力・視野障害を主訴に発見されることが多い. 治療の第一選択は手術療法であり, 現在では経鼻的な内視鏡手術が主流となっている. 巨大腫瘍に対しては開頭・経蝶形骨洞同時手術が有効である. 残存腫瘍, 再発腫瘍に対しては定位放射線治療が効果的なことが多い. 現在のところ, 非機能性下垂体腺腫に有効な薬物療法は確立されていない. 長期予後が望める良性疾患であり, 患者のQOLを維持するために過不足のない適切なホルモン補充が必要である.</p>

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参考文献 (37)*注記

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