粘膜内癌と術前診断された放射線誘発進行直腸癌の1切除例

• 岩田 一馬

  独立行政法人四国がんセンター消化器外科

• 小畠 誉也

  独立行政法人四国がんセンター消化器外科

• 落合 亮二

  独立行政法人四国がんセンター消化器外科

• 小林 成行

  独立行政法人四国がんセンター消化器外科

• 香川 哲也

  独立行政法人四国がんセンター消化器外科

• 御厨 美洋

  独立行政法人四国がんセンター消化器外科

• 羽藤 慎二

  独立行政法人四国がんセンター消化器外科

• 大田 耕司

  独立行政法人四国がんセンター消化器外科

• 寺本 典弘

  独立行政法人四国がんセンター病理科

• 野崎 功雄

  独立行政法人四国がんセンター消化器外科

書誌事項

タイトル別名

• A Resection Case of Radiation-Induced Advance Rectal Carcinoma with a Preoperative Diagnosis of Carcinoma <i>in Situ</i>

抄録

症例は67歳の女性で，38年前に子宮頸癌に対して手術と術後放射線療法を施行されていた．検診で便潜血陽性のため，近医で下部消化管内視鏡検査を施行された．放射線性直腸炎と，同部位にわずかな隆起性病変を認め，生検でGroup 3であり当院内科紹介となった．腸管の可動性が乏しく内視鏡操作不良で，病変の範囲も不明瞭のため，内視鏡的治療は困難であった．半年後の生検結果がGroup 4であり当科紹介され，放射線性腸炎を伴う直腸癌の疑い（0-IIb，cTisN0M0）と診断しハルトマン手術D2郭清を施行した．病理組織学的検査では粘膜に高分化腺癌が平坦に拡がり，粘膜下層から固有筋層にかけて囊胞壁に腺癌が進展していた．周囲に放射線障害を伴い，放射線誘発進行直腸癌0-IIb，pT2N0M0，fStage Iと診断した．放射線誘発大腸癌は術前診断が困難で，治療が遅れる可能性があり，注意が必要と思われた．

収録刊行物

• 日本消化器外科学会雑誌

  日本消化器外科学会雑誌 54 (1), 66-72, 2021-01-01

  一般社団法人 日本消化器外科学会

キーワード

• 放射線誘発大腸癌
• 放射線性腸炎
• colitis cystica profunda

詳細情報

• CRID: 1391694356263426560
• NII論文ID: 130007977649
• DOI: 10.5833/jjgs.2019.0131
• ISSN: 13489372
• ISSN: 03869768
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjgs/54/1/54_2019.0131/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2021145032
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可