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- Noto Misato
- Centre for Language Learning, The University of the West Indies St. Augustine, Trinidad and Tobago
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- Ito Michiru
- International Center, Otsuma Women’s University
抄録
<p> 日本語学習を進める上で,読解力は欠かせない.学習者の読解意欲を高めるために,学習記録を用いた多読の効果が過去の研究で報告されている.本稿では,読書日記と読解意欲の関係性について,5週間のプロジェクトを通して明らかにするものである.プロジェクト参加者は,日本語学習者向けの短い本を複数読み,本を読んで学んだことを詳細に記録するという課題を与えられた.プロジェクト前後に行ったアンケートと,日記の記録内容を分析して,読解意欲の変化があったかどうか分析を行った.プロジェクト前のアンケートでは,参加者の大半が日本語での読解に前向きな感情を抱いているものの,読解に対する自信はあまり高くなかった.漢字や文法の知識の不足を自信の低さと結び付けるものが多かった.5週間のプロジェクトでは,イラストや文脈をヒントにしながら日本語の本を読み進めたという記録が多く観察された.大半の参加者はプロジェクトに楽しんで取り組めたこと,漢字の知識不足は解消されなかったものの,引き続き日本語の読解を進めることに意欲を持ったことを報告した.読解に対する自信も,全体的に向上が見られた.</p>
収録刊行物
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- International Journal of Human Culture Studies
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International Journal of Human Culture Studies 2020 (30), 1020-1030, 2020-01-01
大妻女子大学人間生活文化研究所
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390849931334775552
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- NII論文ID
- 130007980725
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- ISSN
- 21871930
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可