生体内合成化学治療

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  • 田中 克典
    理化学研究所 開拓研究本部 田中生体機能合成化学研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Therapeutic In Vivo Synthetic Chemistry
  • ~Future Diagnostic and Therapeutic Strategy by Synthetic Chemistry in Live Animals~
  • 〜哺乳動物内での有機合成化学が導く未来の医療診断技術〜

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抄録

<p>筆者らは「生体内合成化学治療」と名づけた方法で、生きている動物体内での薬剤候補分子や生理活性分子の合成に挑戦している。従来のように、活性をもつ分子を体内に導入して、疾患の治療効果を検討するのではない。活性や毒性のない原料や試薬を体内に導入して、体内の特定の場所で時空間的に生理活性分子をピンポイントで創製し、その活性を発現させる。副作用や体内での安定性のためにこれまでドロップアウトしてきた分子を有機合成化学で見直す「分子ルネッサンス」である。本稿では、①生体内の疾患部位で選択的に遷移金属反応を行う戦略、または②疾患で多量に発生する毒性分子を薬理活性分子や診断分子へと変換する戦略に焦点をあてて紹介する。</p>

収録刊行物

  • MEDCHEM NEWS

    MEDCHEM NEWS 29 (1), 22-28, 2019-02-01

    公益社団法人 日本薬学会

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