患者向け治験説明文書の改善に向けたビジュアルデザインの要件

書誌事項

タイトル別名
  • Requirements on Visual Design to Improving Documentation for Patients.
  • カンジャ ムケチケンセツメイ ブンショ ノ カイゼン ニ ムケタ ビジュアルデザイン ノ ヨウケン

この論文をさがす

抄録

<p> 本研究は,治験のインフォームド・コンセント用説明文書が患者に与える印象に着目し,文書の改善に有用なビジュアルデザインの要件を抽出することを目的とした.先に,比較対象として一般的に用いられる様式の文書(一般モデル)と,同じ内容で言語による情報の質や量を保持しつつ,効率よい情報伝達の指針「ミニマム・エッセンシャルズ(可視性・注視性・記憶性・的確性・造形性・時代性)」に即したデザイン操作を行った文書(デザインモデル)を作成した.両モデルに対する印象評価の比較では,デザインモデルの満足度は高く,明るさ・暖かさ・にぎやかさなど精神を高揚させる印象尺度の評価に効果が認められた.また,新たに文書の印象を構成する「楽観性・親近性・明朗性」などの情動的な心因因子が把握され,患者の心を慰撫するビジュアルデザイン要素による心理的支援を行うことの有効性が認められた.</p>

収録刊行物

  • デザイン学研究

    デザイン学研究 67 (3), 3_57-3_64, 2021-01-31

    一般社団法人 日本デザイン学会

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ