T3切除可能膵癌に対するGS併用療法による術前化学療法の安全性

• 齋藤 圭

  東京大学医学部消化器内科

• 中井 陽介

  東京大学医学部消化器内科 東京大学附属病院光学医療診療部

• 有田 淳一

  東京大学医学部肝胆膵・移植外科

• 石垣 和祥

  東京大学医学部消化器内科

• 高原 楠昊

  東京大学医学部消化器内科

• 石沢 武彰

  東京大学医学部肝胆膵・移植外科

• 渡谷 岳行

  東京大学医学部放射線科

• 長谷川 潔

  東京大学医学部肝胆膵・移植外科

• 小池 和彦

  東京大学医学部消化器内科

書誌事項

タイトル別名

• Adverse events after treatment with neoadjuvant gemcitabine plus S-1 and their management in patients with resectable T3 pancreatic cancer

抄録

本邦で行われたPrep-02/JSAP05試験の結果をもとに，切除可能膵癌に対する術前化学療法が広く行われるようになり，無再発生存期間，生存期間の延長が期待される一方で，有害事象による治療延期から切除の機会を逸する可能性もあり，術前治療を安全に施行することが重要である．当院のT3切除可能膵癌に対する術前ゲムシタビン＋S-1（GS）併用療法22例の検討では，術前化学療法のGrade 3以上の有害事象は好中球減少56.5%，発熱性好中球減少症4.3%，血小板減少8.7%に加えて，口腔粘膜炎8.7%，皮疹4.3%を認めた．有害事象による術前化学療法中止例も17.4%にみられたが，術前化学療法中止例を含め，全例で外科切除に至った．R0切除率は95.7%という結果であった一方で，Grade 3以上の好中球減少，口腔粘膜炎や皮疹がみられ，適切な有害事象管理が求められることに留意が必要である．

収録刊行物

• 膵臓

  膵臓 36 (1), 29-35, 2021-02-28

  一般社団法人 日本膵臓学会

キーワード

• 切除可能膵癌
• 術前化学療法
• ゲムシタビン
• S-1
• GS併用療法

詳細情報

• CRID: 1390287297544567808
• NII論文ID: 130007991931
• DOI: 10.2958/suizo.36.29
• ISSN: 18812805
• ISSN: 09130071
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/suizo/36/1/36_29/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2021201725
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可