止血を目的に放射線療法を施行した胃癌症例の検討

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  • Evaluation of Hemostatic Radiotherapy for Gastric Cancer

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抄録

<p>進行胃癌では出血が問題になることがあり,止血目的の胃切除も行われるが,局所進行により切除が困難だったり,併存症で全身麻酔下の手術自体が実施できなかったりすることがある.当院では2013年4月から2018年3月までに出血のある進行胃癌21例に対して止血目的に放射線治療を行った.年齢の中央値は83歳で,総線量30~33 Gyを10~11回分割照射した.3例で出血コントロール後に化学療法を実施し,13例が一時退院した(生存期間中央値は108.5日).胃癌診断直後に脳梗塞を発症しactivities of daily living(以下,ADLと略記)がベッド上となった症例では,リハビリテーション期間中に放射線治療で止血を得て,ADL回復後に根治手術を行った.出血を伴う進行胃癌に対して止血目的に行う放射線治療は,適応を選べば一時帰宅や化学療法,根治手術が可能な場合があるため,治療の選択肢となりえる.</p>

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