都道府県・政令指定都市におけるペアレントメンターの養成及び活動に関する実態調査

  • 原口 英之
    国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所/特定非営利活動法人日本ペアレント・メンター研究会
  • 小倉 正義
    鳴門教育大学 大学院学校教育研究科/特定非営利活動法人日本ペアレント・メンター研究会
  • 山口 穂菜美
    所沢市こども支援センター発達支援エリア
  • 井上 雅彦
    鳥取大学大学院 医学系研究科/特定非営利活動法人日本ペアレント・メンター研究会

書誌事項

タイトル別名
  • Nationwide survey of a parent mentor program
  • トドウフケン ・ セイレイ シテイ トシ ニ オケル ペアレントメンター ノ ヨウセイ オヨビ カツドウ ニ カンスル ジッタイ チョウサ
  • Training and activities in ordinance-designated cities and prefectures

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抄録

<p>全国の都道府県と政令指定都市(以下、指定都市)におけるペアレントメンター(以下、メンター)の養成及び活動の実態を調査し、今後の自治体でのメンターの養成及び活動の普及に向けた課題を検討した。都道府県39箇所(83%)と指定都市16 箇所(80%)から回答を得た結果、個々の自治体の取り組みの実態にはばらつきがあるものの、都道府県、指定都市の実態には概ね共通する部分が多いことが明らかとなった。都道府県、指定都市ともに、5 ~6 割の自治体でメンターの登録制度があり、6 ~7 割の自治体で養成研修修了者への研修が実施されていた。メンターの活動は、6 ~7 割の自治体で実施され、グループ相談、保護者向け研修、保育者向けの研修が多く実施されていた。また、メンター活動の予算のある自治体は6 割、活動の謝礼・報酬のある自治体は4 ~5 割、コーディネーターが配置されている自治体は4 割であった。一方、養成研修の修了者のうちメンターとして登録し活動する人数の割合、養成研修の実施状況、活動評価の方法、情報交換・協議の場の有無については、都道府県、指定都市で違いが見られた。本研究の結果は、都道府県と指定都市、さらには市町村におけるメンターの養成と活動を評価、検討する上での基礎資料となり得るものである。今後、全国でメンターの養成及び活動の普及を目指すためには、メンター養成と活動の取り組みの有無に影響する要因、取り組みを促進するための要因について抽出することが必要である。</p>

収録刊行物

  • 自閉症スペクトラム研究

    自閉症スペクトラム研究 17 (2), 51-58, 2020-02-29

    NPO法人 日本自閉症スペクトラム支援協会 日本自閉症スペクトラム学会

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