脳画像研究で検証する中枢神経感作病態

  • 関口 敦
    国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所行動医学研究部

書誌事項

タイトル別名
  • Neuroimaging Evaluation of Pathology Model of a Central Sensitization
  • ノウ ガゾウ ケンキュウ デ ケンショウ スル チュウスウ シンケイ カンサ ビョウタイ

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抄録

<p>摂食障害や心身症では中枢神経感作病態モデルが想定できるが, 治療方略は統一されておらず, エビデンスに基づく治療水準の均てん化が待たれる状況である. 厚生労働省の政策研究事業では, 他の関連事業と連携し, 中枢神経感作病態を呈する疾患群の脳科学的な病態解明および患者ケアの向上を目指している. 具体的には, これら疾患に対して有効性が実証されている治療プログラムを実施し, 臨床症状の改善の背景に存在する疾患横断的な中枢神経系の過剰反応および減感作の修正を検証することにより, 治療構造の脳科学的なエビデンスを創出し, 中枢神経感作病態に着目した患者ケアの向上の実現を目指している.</p><p>本稿の前半では, 心身症のメカニズムとしての中枢神経感作病態モデルを提唱し, 後半では摂食障害の脳画像データベース構築の試みについて紹介する.</p>

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 61 (2), 165-171, 2021

    一般社団法人 日本心身医学会

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