電子カルテと一体化したモバイル端末の導入効果の検討

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タイトル別名
  • The effect of using Android smartphones as electronic medical record terminal and its work load of record input
  • デンシ カルテ ト イッタイカ シタ モバイル タンマツ ノ ドウニュウ コウカ ノ ケントウ

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抄録

<p> 宮崎大学医学部附属病院は2006年より、携帯情報端末(Personal Digital Assistant:PDA)を用いた看護入力業務を簡便に行える独自開発の電子カルテシステムを開発・運用していたが、PDAは携帯性、操作性や視認性に問題があると看護師より指摘されていた。この問題を解決するとともに、ベッドサイドでの電子カルテ運用の利便性向上を目的として、当院はアンドロイドOSのスマートフォンをモバイル端末として用いた電子カルテと一体化した入力・参照システムを開発し、2011年5月に電子カルテの更新と同時に導入した。本稿では4月からモバイル端末とPDAを並行運用した病棟での入力業務負荷(患者認証、観察項目入力、注射実施入力)の変化を調査し、その効果についての検討を行った。</p><p> 調査は、同一入力者達によるPDAとモバイル端末の入力時間のタイムスタディ、利用者へのアンケート調査とインタビューで行った。</p><p> タイムスタディの結果は、入力業務(患者1人あたり)に要する時間の短縮を認めた。アンケート調査は、携帯性、操作性、視認性の項目で高い評価を得た。インタビューでは入力時間の大幅な短縮を感じた、電卓やタイマーなどの端末に付随する機能が利用できたなどの評価を得た。モバイル端末を用いた電子カルテ入力業務負荷軽減の調査では、従来のPDAと比べ、入力業務負荷が軽減できた結果を得られた。さらに、個人モバイル端末をもちいる新たな電子カルテ運用の可能性を示唆できた。</p>

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