ロンドン，タワーハムレッツにおけるブリックレーン商業集積地とタウンセンター政策

• 根田 克彦

  奈良教育大学教育学部

書誌事項

タイトル別名

• The Brick Lane Shopping Street and the Town Centre Policy of Tower Hamlets, London

抄録

本研究は，タワーハムレッツ議会によるタウンセンター政策と，ブリックレーン商業集積地の土地利用を検討して，政策と実態との間の整合性を考察する。1990年代後半以降，タワーハムレッツ議会はブリックレーンをバングラタウンとしてブランド化し，バングラデシュ系住民の起業機会を確保し，観光地として発展させた。ブリックレーンの北部では文化・クリエイティブ産業が集積し，夜間経済が発展した。さらに，ストリートアートが観光客を全国から吸引した。しかし，2013年以降，南部ではバングラデシュ系の事業所が減少し，多様なエスニック料理と高級専門店が増加し，商業ジェントリフィケーションが進展している可能性がある。このように，ブリックレーンは，広域商圏を持つ専門的な商業集積地になりつつあるが，タワーハムレッツのタウンセンター政策では，ローカルな需要を満たすディストリクトレベルの階層に位置づけており，ギャップがあるといえる。

収録刊行物

• 地理空間

  地理空間 13 (3), 179-196, 2020

  地理空間学会

キーワード

• タウンセンター政策
• エスニック資源
• 商業ジェントリフィケーション
• ブリックレーン
• ロンドン

詳細情報

• CRID: 1390568838434782080
• NII論文ID: 130007999394
• DOI: 10.24586/jags.13.3_179
• ISSN: 24334715
• ISSN: 18829872
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可