浄化槽の処理性能に及ぼす過去の水温履歴の影響

  • 山崎 宏史
    東洋大学 理工学部都市環境デザイン学科
  • 馬 榕
    東洋大学大学院 理工学研究科都市環境デザイン専攻
  • 蛯江 美孝
    国立研究開発法人国立環境研究所 資源循環・廃棄物研究センター
  • 稲村 成昭
    (公社)岩手県浄化槽協会岩手県浄化槽検査センター
  • 西村 修
    東北大学大学院 工学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • A TEMPERATURE HYSTERESIS EFFECT IN ON-SITE DOMESTIC WASTEWATER TREATMENT FACILITIES
  • ジョウカソウ ノ ショリ セイノウ ニ オヨボス カコ ノ スイオン リレキ ノ エイキョウ

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抄録

<p> 我が国の小型浄化槽における処理水質は季節により変化するが,必ずしも処理水採水時の水温に比例して処理水質は変化しないことがわかってきている.そこで本研究では,浄化槽の処理性能に及ぼす水温の影響を調べるために,処理水採水時の水温の他,過去の水温(水温履歴)も考慮に入れることにより,その影響を解析した.その結果,汚泥貯留部のスカム量変化と共に,処理水BOD,T-N濃度等は,処理水採水時の水温だけでなく,過去4~6ヵ月の水温履歴にも影響を受けていると考えらえた.これらの現象から,小型浄化槽は槽内に汚泥を貯留する機能を有するために,水温履歴に応じた貯留汚泥の可溶化により,後段への負荷量が変化し,処理水質にも影響を及ぼしていると考えられた.そのため,小型浄化槽では,各水温における汚泥可溶化量と浄化量の差が処理水質に影響を及ぼすと考えられた.</p>

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