竹中大工道具館所蔵「河井コレクション前挽大鋸」の鍛冶銘・形状と時代変遷

書誌事項

タイトル別名
  • A Report on Blacksmith and the Historical Change of the Shape of Wide-bladed Ripsaws in KAWAI Collection Takenaka Carpentry Tools Museum Possesses
  • タケナカ ダイク ドウグカン ショゾウ 「 カワイコレクション ゼン ビキ オガ 」 ノ カジメイ ・ ケイジョウ ト ジダイ ヘンセン

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抄録

本稿は、2015年に木竹工房良庵の河井から竹中大工道具館へ寄贈された「河井コレクション前挽大鋸」の調査報告である。 1. 寄贈された前挽大鋸50挺について、鍛冶銘や形状に基づいたデータベース化を行った。 2. このうち、近世から近代の名産地として知られる京都および近江甲賀の鍛冶銘6件が、複数の収蔵であった。同一銘ごとに編年分類することで、その時代的な形状変化を資料として提示した。 3. このほか、単独に収蔵された大阪、仙台、会津などの地方的な鍛冶銘についても、文献資料を援用してその概要を示し、その年代観を提示した。 4. 江戸時代末期から昭和初期までの時代的な変遷が実物資料に即して辿れること、京都、近江甲賀、大阪、東北などの前挽大鋸製造の地域的な広がりを含むことなどから、本コレクションの資料的価値を示した。

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