神奈川県内の絶滅危惧種キバネツノトンボの現状

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Current Situation of Endangered Species <i>Libelloides ramburi</i> (M'Lachlan, 1875) in Kanagawa Prefecture

抄録

キバネツノトンボは、良好な草地に生息するアミメカゲロウ目の大型の昆虫で、各地で激減している種である。神奈川県内では過去に 12 地点から記録があるが、近年の記録がごくわずかしかないことから、神奈川県レッドデータ生物調査報告書 2006 では絶滅危惧I類に選定されている。筆者らは 2017 年に本種を確認以降、県内各所で本種の現状について集中的に調査を行ってきた。その結果、県北部の相模原市緑区旧藤野町地域を中心に 20 か所で確認することができた。一方、類似の環境があっても確認できない地域がほとんどであり、その分布は局限されていた。本県における本種の現存環境は人為的な草刈りが継続されている草地で、その環境は多様であるが、産地の安定性は脆弱で、産地数は増えたものの、分布の局所性とともに、絶滅危惧度は依然高いものと判断された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390569000753688576
  • NII論文ID
    130008007213
  • DOI
    10.32225/bkpmnh.2021.50_137
  • ISSN
    21896720
    04531906
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ