宮城県におけるチリ地震津波後の恒久対策の策定背景

書誌事項

タイトル別名
  • BACKGROUNDS FOR THE TSUNAMI COUNTERMEASURE FORMULATION IN MIYAGI PREFECTURE AFTER THE 1960 CHILEAN TSUNAMI

抄録

<p>わが国の津波対策は,昭和35(1960)年チリ地震津波を受け構造物を主体とするものに変化したとされ,海岸保全施設の考え方が培われたことや築造のための経済力の蓄積などが理由とされている.しかし,当時の専門家には,高地移転や防災体制の重要性を指摘する者もあり,構造物による対策のみを重視していたわけではない.本研究では,宮城県を中心とする当時の専門家による報告や新聞記事等を調査し,宮城県では専門家を交えた津波対策の研究会を設置しながら,その意見が対策方針の策定に反映される余地がなかったことを明らかにした.その背景には,後進地域であった東北地方による,開発の促進の選択があったことがわかった.</p>

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参考文献 (14)*注記

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